<ストーリー>
二ツ坂高校一年、東島旭（とうじま・あさひ）、15歳。
中学まで美術部だった旭は、「薙刀は高校部活界のアメリカンドリーム！スポーツに縁のなかった人間でも全国にその名を轟かすことができる」といううたい文句に感激し、薙刀部に入部する。
痴漢を蹴りで撃退する強き女、あこがれの先輩、宮路真春（みやじ・まはる）、同じ一年生で剣道経験者の八十村将子（やそむら・しょうこ）と長身が悩みの紺野さくら（こんの・さくら）…旭と仲間達
“なぎなたガールズ”の強く！楽しく！！美しい！！！物語が始まる－－
『ビッグコミックスピリッツ』（小学館）において2011年8号（2011年1月24日発売）から2020年41号（2020年9月7日発売）まで連載された。
- 作者：こざき亜衣
- 出版社：小学館
- 掲載誌：ビッグコミックスピリッツ
- 発表期間：2011年1月 ～ 2020年9月
- 巻数：全34巻
感想
★★★☆
開始時は、薙刀というややマイナーなスポーツの少女系スポ根マンガという風でスタートしましたが、中盤あたりからは女性作者ならではの視点や情感が増えていったような感じで、単純なスポ根マンガとは違う様子を見せるようになっていきます。
主人公の「東島 旭」は運動が苦手な普通の女子高生。
それがひょんなことから薙刀部に入部することになりますが、この弱い旭が努力と根性と友情で最強になっていくのが普通のスポ根漫画の展開ですけれど、「あさひなぐ」の旭は「最強」にはなりません。もちろん努力と根性と友情で強く成長していきますが、飛び抜けて強い選手にはなりません。
このあたりが評価が分かれるところではあると思います。
初期のスポ根漫画として見ていくと、特に後半は「思っていた展開とは違う」となるのではないかと思います。
かくいう私もスポ根漫画的展開のほうを期待していましたので、後半は期待していたのとは違う展開になっていきました。
その反面、ある意味強さが全ての単純明快なスポ根漫画とは違う、高校生女子の繊細な感情面や、武道とはなにかといった精神面がクローズアップされるようになっていきます。
総合的にみますと、単純なスポ根マンガが好きな人よりも、繊細な感情を描写する青春マンガが好きな人のほうに向いている作品かもしれません。
