物語はハッピーエンドで

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【漫画】「六三四の剣」ネタバレなし

★★★★

あらすじ

剣道家の両親の下に誕生した夏木六三四(むさし)は、生まれながらの剣道小僧。六三四という名前は、現代の剣豪になれと、両親から願いをこめて命名されたもの。岩手山に見守られる街・盛岡を舞台に日々、剣道に明け暮れる。その中で出会う仲間・ライバルたち…。超熱血剣道巨編!!

作品情報

  • 作者:村上もとか
  • 出版社:小学館
  • 掲載誌:週刊少年サンデー
  • 発表年:1981年 ~ 1985年
  • 巻数:全24巻

「六三四の剣」のネタバレなし感想

この★4は思い出補正入りですね。
剣道漫画の傑作「六三四の剣」
連載当時剣道をやっていた少年の90%以上は「六三四の剣」を読んでいたのではないでしょうか…。

しかし何気に剣道漫画って少ない感じがしますね。ライバル?の柔道漫画は「柔道部物語」「YAWARA!」「帯をギュッとね!」など名作がすぐにいくつも思いつきますが、剣道漫画は、調べればいくつか出てきましたが、読んだ事があって知っているのはこの30年以上も前のマンガ「六三四の剣」のみでした。

物語は主人公、夏木六三四の剣道一直線の剣道物語です。
しかし物語は夏木少年の幼少期から始まり、父と子の話、因縁のライバルなど、幼稚園くらいから高校生までの長いスパンの物語で、ひとりの剣道青年の青春を描ききった大河なドラマですね!

「六三四の剣」の良いところは、少年漫画にありがちな、必殺技的なものがない、ところですね。
といって、完全なリアル路線かといえば、そうでもなく、高校生で二刀流とか示現流(八相の構え)とか、少なくても高校剣道の試合では見かけない特殊な構えなどが出てきたりして、少年心をくすぐる部分はたくさんあります。
主人公の夏木六三四も上段の構えを得意として(上段の構えは高校生でもやってる人はいます)、当時の剣道少年はみな上段の構えに憧れました。

試合の迫力もあり、熱血スポーツ漫画の傑作ですが、やはり時代的なものは感じられて、特に稽古においては、気絶して倒れたら水ぶっかけてまた稽古みたいな、(愛のある)しごきの稽古が当たり前という感じでして、当時の根性論的な練習風景は、今ではちょっと流行らないかなぁと感じる部分はあります。

80年代くらいははこんな根性論が当たり前だった、と思って読んでいただけるとよいかと思いますね。

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