物語はハッピーエンドで

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【漫画】「それでも町は廻っている」の紹介。ネタバレなし

★★★★☆

あらすじ

人情あふれる丸子商店に存在するメイド喫茶(カフェではない)「シーサイド」。ありふれた町のちょっとおかしなメイド喫茶を舞台に繰り広げられるドタバタ活劇!

作品情報

  • 作者:石黒正数
  • 出版社:少年画報社
  • 掲載誌:ヤングキングアワーズ
  • 発表年:2005年 ~ 2016年
  • 巻数:全16巻

『それでも町は廻っている』(それでもまちはまわっている)は、石黒正数による日本の漫画。通称『それ町』。『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)にて、2005年5月号から2016年12月号まで連載された。第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門(2013年)優秀賞、第49回星雲賞コミック部門(2018年)受賞。単行本は全16巻。

感想

女子高生の主人公、嵐山歩鳥(あらしやま ほとり)を中心とした日常系コメディで、例外はあるけれど基本的には一話完結型の物語です。
コメディではあるものの、宇宙人とかSF的な話があったり、ちょっぴり怖いホラー的な話があったり、主人公が探偵小説が好きなことから推理・ミステリー的な話があったりと、色々なお話が詰まってます。

そして一番の特徴が、各話の時系列がバラバラなところですね。
知らずに普通に読んでいると違和感を感じます。急に話が過去になったり、登場人物の髪の長さが変わっていたりと。
もちろん意図的にそういう手法をやっていて、この手法を利用して、いろいろな伏線が散りばめられ、何気ない一言に実は意味があったり、何てことはない普通の一話だった話が、時系列順に読むことで深い意味があることがわかる、などなど、普通のコメディ漫画としてだけでなく、ちょっとした謎解き的な要素というか、遊び心がもり沢山で、何度も読みたくなるような漫画です。

ただ、どういう時系列で並んでいるかは、作中では解説されておらず、ある程度の推測までは出来ますが、詳細に知るには「それでも町は廻っている 公式ガイドブック廻覧板」を見る必要はでてきます。

私はこれを読んでいないので中身はわかりませんが、全話解説や細かい設定の解説などもあるようです。

今でしたら、ネットで考察サイトや解説サイトをみれば、時系列もわかりますし、ネタバレになりますので詳細は言えませんが、最終話を勘違いして解釈する人もいるようですので、公式ガイドブックを買わない人は一度は考察サイトらを見たほうがよいかと思います。(もちろん本書を読み終わる前に考察サイトを見るのは完全ネタバレなのでやめたほうがいいです😅)

もちろんこういう時系列がバラバラという特殊な構造であっても、元の物語がつまらなかったら話にならないのですが、時系列とか気にしないで読んでも、日常系コメディ漫画として普通以上に面白いです。
(日常系コメディが好きではない、という人は別ですけど…)

どちらかと言えば、大笑いするようなコメディマンガではなく、主人公の嵐山歩鳥とその学校の友人や、丸子商店街の人々に愛着を持つようになると、面白く感じるタイプのマンガではありますので、一巻だけで判断してほしくないマンガでもありますね。

ちなみにアニメ化もされていますが、こちらは私は未見なのでわからないです

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