★★★
あらすじ
武田信玄の遺言により、信玄の影武者が誕生する。素性が盗人ではとうてい勤まりそうになかったが、信玄の密葬に感動してからは立派に勤めを果たそうとする。他方、家康と信長の生死をさぐる陽動作戦に出るが、一子・勝頼はそれを迎え撃ち勝利する。喜びもつかの間、信玄の愛馬から落馬したことで影武者である事が暴露されてしまう・・・・・・。
作品情報
- 監督:黒澤明
- 脚本:黒澤明/井手雅人
- 外国版プロデューサー:フランシス・フォード・コッポラ/ジョージ・ルーカス
- 出演者:仲代達矢/山﨑努/萩原健一/隆大介/大滝秀治
- 公開年:1980年
- 上映時間:180分
感想
壮大なスケールの映像は凄かったです。
たくさんの馬と兵が列をなしてぞろぞろと行軍しているシーンや合戦での騎馬の躍動感など、戦国時代はこんな感じだったのかもしれないと思うほどに雄大な映像でした。
ただ物語のほうは…武田信玄(仲代達矢)が死んで、盗人(仲代達矢)が信玄の影武者になるというお話で、影武者のユーモラスな個所とか、次第にお館様が乗り移ったかの様な威厳をだしたりとか、面白くなりそうな要素はあったのに、割とあっさりバレて追放。そのまま唐突に長篠の戦いが始まって武田軍壊滅。
長篠の戦いに破れた死屍累々の武田軍を長々と映してましたが、戦の悲惨さを訴えるような映画ではないし、滅びの美学をあらわした話でもないし、何がテーマの映画なのかよくわからなかったですね。
物語はいまひとつでしたが、馬の迫力と躍動感、最後に倒れゆく馬の姿とか、馬を撮りたかった映画なんじゃないかと思えるくらい馬の映像はよかったです。