★★★☆
あらすじ
ギャンブル漬けで借金まみれのゴウは妻の淑子と娘の歩にも見放されたダメ親父。そんな彼にも、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは「映画」――― 。行きつけの名画座の館主・テラシンとゴウは、かつて撮影所で働く仲間だった。
若き日のゴウは助監督として、映写技師のテラシンをはじめ、時代を代表する名監督やスター女優の園子、また撮影所近くの食堂の娘・淑子に囲まれながら夢を追い求め、青春を駆け抜けていた。しかしゴウは初監督作品『キネマの神様』の撮影初日に転落事故で大怪我をし、その作品は幻となってしまう。半世紀後の2020年。あの日の『キネマの神様』の脚本が出てきたことで、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める―――。
作品情報
- 監督:山田洋次
- 脚本:山田洋次/朝原雄三
- 原作:原田マハ
- 出演者:沢田研二/菅田将暉/永野芽郁/北川景子/小林稔侍/宮本信子
- 公開年:2021年
- 上映時間:125分
感想
役者陣は素晴らしかったです。
物語的にはちょっとチグハグな感じがしたのですけれど、コロナの逆境で公開にこぎつけるまで相当に大変だったのでしょう。
原作とはだいぶ話が違うようで、原作小説のほうを読んでみたくなりましたね。
以下ネタバレあり
個人的にちょっと残念に思った点は、淑子ちゃんの救いがあまりなかったところですね。
若くて元気でハツラツだった淑子ちゃんが、凡そ50年後には、あんなにくたびれてオドオドした感じのおばあちゃんになってるなんてさ。
郷ちゃんはいいよ。好きなように生きて、最後に救われて。
でも淑子ちゃんは救われたのかなぁ。いい人生だったと最期には言えるのかなぁ。。。
理想としてはもっと、郷ちゃんのケツを叩いて引っ張るような、しっかり者婆ちゃんとして登場してくれれば良かったのにな、と思いました。