★★★★☆
あらすじ
――春、笹原完士(ササハラカンジ)は意気込んでいた。『ある種』のサークルに入ると決意していたからである。サークル部屋から広がる楽しい大学生活を等身大で描く、アキバ系青春物語!!
作品情報
- 作者:木尾士目
- 出版社:講談社
- 掲載誌:月刊アフタヌーン
- 発表年:2002~2006年、2010年~2016年
- 巻数:全21巻
「げんしけん」とは
当時のリアルなオタクの生態を描いた『げんしけん』は2002年~2006年続き、その4年後2010から続編として『げんしけん二代目』が始まり2016年に完結しました。
物語を超簡単に説明しますと、とある大学のオタク系サークル『現代視覚文化研究会』通称「げんしけん」に所属するメンバーの日常や恋愛などのオタク青春物語。
初代と二代目で分かれてはいますが、登場人物や物語自体は完全につながっています。
ただ物語性と絵柄は初期と後期ではたいぶ違う物になってはいますね。
初期の頃は先に書いたようにリアルな二次元オタクの生態を中心に恋愛の話などもおりまぜた物語ですが、 『げんしけん二代目』 からはBLや腐女子と呼ばれる女性オタクが中心になり、そこまではよいとしても、 ロリ金髪美少女外国人や、「男の娘」(おとこのこ)[(注)見た目は美少女だけれど中身は男性]というファンタジックな存在(実際に女性のように綺麗な男性は存在しますけれど一般的ではないという意味で)などが登場し、よりマンガ的な展開となっていきます。
ということで、初代と二代目とでは趣向がかわってきていて、初代のリアルオタク風味が好きな人は「二代目」は好きではないと言っている人は割とよくみかけます。
私自身は、好みとしては初代のほうが好きですが、二代目も二代目で楽しく読んでいました。
「オタク」という言葉に含まれる意味や雰囲気は今と以前とではだいぶ変わってきた感じはしますが、当時オタクだった人がいまこれを読むと、昔を少し思い出して胸がチクチクと痛み出し、今の人がこれを読むと、当時のオタクの文化とその「空気」が少しは分かるマンガ、なのではないでしょうか。
アニメ版「げんしけん」
アニメ版は「げんしけん」「げんしけん2」「げんしけん二代目」の三期とOVAがあります。
OVA以外は観ましたが、なにぶんずいぶん昔に一度観たきりなので、細かいところ忘れていますけれど、楽しんで観ていたという記憶はあります。。
そういえば「げんしけん二代目」になって、大人の事情かなんかで、声優さんが入れ替わったのが当時話題になってました。私はあんまり気にしてなかったですけど、それが不満な人も多かったようでしたねー。
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